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らぽーむママのつぶやき

失敗が生み出す新たなもの

いやはや全く、人生何が起きるかわからないものです。
息つく暇もなく働いていたらある日突然息がまともにできなくくなってしまったり、心や体のコントロールができなくなってしまったり。

日常生活でも大きい失敗、小さい失敗はついてまわります。
先日もこんなことがありました。
らぽーむ農園でとった大きな渋柿で干し柿を作ったのですが、柔らかく甘くなった頃から天候が崩れ始め、とうとう表面がカビてしまいました。
山の霧が生まれるようなところで干し柿を作るのはむずかしいものだと痛感しました。

さて、このカビた干し柿をどうしよう?
まずは洗って見るとカビたところがつるりと剥けるので、もう少し水につけてカビを綺麗に取り除きました。でも手で持っていられないほどドロドロです。
ところがこのドロドロの状態の時こそ、実は干し柿が最高に美味しい時なのです。
子供の頃窓に干してあった干し柿をつまんで見ては、中がゼリーのようになるとつまみ食いして母に叱られたものでした。でもこの美味しさに、干し柿が出来上がる時には量が半分くらいになってしまうほどでした。
もっとも食べていたのは私だけではなく姉や兄も私以上にわら縄の穴を増やしていました。

話は脱線してしまいましたが、実はドロドロのこの柿から今まで作ったお菓子の中でも最高のものができちゃったのです。
ちょうど無農薬のレモンをたくさん頂いていて、なにに使ったらいいのか思案にくれていたところにこのドロドロ!!
頭にピカッとひらめきの電気がつきました。干し柿のレモンゼリー

干し柿のなかでも最も美味しいのはタネの周りのコリっとした硬めのゼリー状のところです。これを口のなかでタネを転がすようにして皮をとって食べるのがまた楽しかったのです。干し柿から種を取る時に大変面倒ですが、この種の皮を一つ一つ外して柿のペーストに混ぜ込んでレモンの汁と皮をたっぷり入れた柿寒天ゼリーを作ったのです。

これを食べた家族が全員目を丸くして
「今まで食べたことのない味と食感!!コクがあって爽やかで、砂糖もなにも入っていないのに、なに!この味!有名店のチーズケーキにだって負けない!!」
「これ私たちだけで食べるのもったいない。お母さん、これ商品化しようよ。」
という声まであがりました。
「ちょっと待ってよ!これどれだけ手間がかかってると思うの?それにこの大きな干し柿、買ったらそれだけでも結構な値段するのよ。それをタネの皮まで取って、水も一滴も入れずに、こんなの商品にしたら人件費いくらかかるかわからない。」
「だけど、自然の味だけの究極の本物とも言えるお菓子じゃないか。これを表に出さないのはもったいなさすぎる。」

こんな家族の会話はさておいて、感動的に美味しいものは人を幸せにします。
お店で料理を出す時に、「美味しいだけではお金をもらうに値しない。美味しいの前に『わっ!!』という感嘆符がついて始めてお客様からお金が頂けるとよく、スタッフに言ったものでした。

でも、本当に美味しいものは家族にしか作れない。そしてそれはお金に換算することができない。これが本音です。

なんだか話が本題からずれてしまったようですが、干し柿一つの失敗から究極の味が生まれ、それを共に味わう家族への思いも改めて認識し、また新たな命の息吹が吹く気がしました。
人生に起きる様々な失敗も、この柿のように至玉の味わいに変身させて行けるものなのだと思って、さあ!今日から又頑張ろう!!

高草洋子

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